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猫猫組/中庭同盟+「京都私設情報局」情報ペーパーセット

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開始日時

2013/07/05 00:00:00

終了日時

2013/07/15 23:00:00

商品番号

9017z59

オークション形式

通常

入札単位 [詳細]

5,000

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商品説明

【商品番号】9017
【商品名】中庭同盟+「京都私設情報局」情報ペーパーセット
【製作者】小野不由美
【メーカー】猫猫組
【発行年】中庭同盟:1995年発行/京都私設情報局・通信0号:記載なし/京都私設情報局・通信1号:1992.12.25/京都私設情報局・通信2号:1993.2.5/京都私設情報局・通信3号:1993.3.14/京都私設情報局・通信4号:1993.5.30/京都私設情報局・通信5号:1993.8.25/京都私設情報局・通信6号:1993.11.9/
【サイズ】A4/B5
【ページ数】154P
【備考】十二国記・ゴーストハントなど
【状態】イタミ
【状態詳細】裏表紙右下角、少々折れと小さなシミ有
【最低落札価格】180,000円

【コメント】☆小野不由美さんのファンの大半はご存知であろうこちらのタイトル・「中庭同盟」。
小野さんのインタビュー、商業誌にまだ収録されていない番外編が読めるということから、
今もなお、復刊もしくは何らかの形で読めるようにしてほしいと要望の多い同人誌です。
(一応国立国会図書館に蔵書があります)

今回はこの「中庭同盟」に収録された短編が最初に発表された
情報ペーパー・「京都私設情報局」の0号から最終号までのセットと
合わせてのご紹介。

「京都私設情報局」の編集には小野さんも携わっており、
0号から6号までは小野さんによる短編小説も掲載されていました。
作品によっては (「千年の王国」) 、「●●さんからのリクエスト」と明記されているものもあります。
それほどまでにファンとの距離が近かったのか…と思うと
当時このペーパーに参加できた方々がとてもうらやましいです…!
7号以降は読者投稿のイラストや質問などのコーナーが拡大していきます。
実際0号から少しづつですがページ数が増えていき、0号の頃は
B4の裏表のみで真ん中折りのペーパーだったのですが、
最終号はB4用紙両面コピー2枚分の中折りペーパーに。
号ごとに語られる小野さんの日常雑記は
どんどん仕事が忙しくなってきているのがひしひしと感じられ、
趣味・嗜好の流れも見えます。
創作小説の掲載はなくとも小野さんの書いたものならなんでも
読んでおきたい…!と思う方には充分楽しめるはず。
小野不由美作品の二次創作を早い時期から読んでいた方なら、
投稿作品の中に自分の好きなサークルさんのものも発見できそう。

「京都私設情報局」は、号数を重ねるごとに小野さんのファンの方は
比例して増えていったようです。ペーパーのバックナンバーを求める声も
当然大きくなっていき、事務処理の速度も間に合わないほどになっていきました。
そして、当時パソコン通信を介して小野さんと知り合い、ペーパーづくりの
仲間となった猫猫組のみなさんは、ペーパーに収録された
短編を「このままお蔵入りさせるのはもったいない…!きっと
この短編が読みたくてバックナンバーを希望される方も多いのでは」と
思い至ります。

そこで
この「中庭同盟」が発行される運びになりました。


「中庭同盟」の収録内容は、

・巻頭インタビュー (小野不由美さんと猫猫組メンバーのパソコン通信上で行なわれたチャット
内容を記録したもの)
・「見えない横顔」 (「悪霊シリーズ」番外。初出:京都私設情報局・通信0号)
・「白い烏のための告悔」 (「悪霊シリーズ」番外。書きおろし)
・「GENKI」 (「悪霊シリーズ」番外。初出:京都私設情報局・通信4号)
・「千年の王国」 (「悪霊シリーズ」番外。初出:京都私設情報局・通信2号)
・「彼の現実」 (「悪霊シリーズ」番外。書きおろし)
・「衛星の軌道」 (「悪霊シリーズ」番外。初出:京都私設情報局・通信5号)
・「The Green Home」 (「悪霊シリーズ」番外。初出:京都私設情報局・通信3号)
・「Eugene」 (「悪霊シリーズ」番外。初出:京都私設情報局・通信1号。初出時はタイトルなし)
・「書簡」 (「十二国記」シリーズ番外。初出:京都私設情報局・通信6号。)
・「函丈」 (「十二国記」シリーズ番外。書きおろし)

です。

「中庭同盟」は小野さんの作品が収録されているものの、
実際のところはサークル・猫猫組さんが小野さんの許可を得て責任編集した同人誌です。
とはいえ、サークル・猫猫組さんがまえがきで「小野さんもわたしたち猫猫組の仲間です」と
語られていますし、しっかりした親交がなければ巻頭インタビューで伏字が
必要になるほどのぶっちゃけ話は出なかったかも。
このインタビューの内容も、「中庭同盟」の存在を語る上で定番になっています。
ディープなファンには伏字部分もある程度推測は可能でしょうが、
読む方によってはちょっとショックを受けることもありそう…でも
作家さんの本音が読めるのもまたそれはそれで読者の喜びでもあります。
ナルと麻衣の関係に多くを期待されているファンの方は、
あらかじめ覚悟を決めておく必要があるかもしれません…。

ペーパー「京都私設情報局」から収録された短編たちについてですが、
「書簡」「函丈」は、講談社ティーンズハート版・講談社文庫版「華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 」に
収録済み。
ただし、「京都私設情報局」「中庭同盟」・
そして講談社文庫版に収録時も、各稿に加筆修正が入っています。
(「函丈」は講談社ティーンズハート版・講談社文庫版収録時「乗月」にタイトルも
変更)

「十二国記」短編だけでなく、「悪霊シリーズ」短編も、「京都施設情報局」から
「中庭同盟」に収録するにあたって、心情や状況・キャラクター・世界観の描写が
多く加えられ、推敲を重ねた跡がどの作品にも見てとれます。
基本的に物語の展開に大きな変化をもたらす加筆修正はありませんが、
より作品世界・キャラにふさわしい言葉、もしくはキャラを掘り下げて表現できるで
あろう言葉を選び出して改稿しているように思えます。

例をあげると、「見えない横顔」。
この作品内で、安原・ジョン・ぼーさん・綾子が居酒屋に集まり、「いつも元気いっぱいの
麻衣が最近落ち込んでいる理由」について語らうシーン。
綾子だけがほんとうのことを知っている様子で、綾子以外のメンバーに
詰め寄られた時の彼女の対応が異なります。
「中庭同盟」版では、酒の席らしくいろいろ話が二転三転したのち、
最終的に綾子は「さっきベラベラまくしたてた勢いで、
ゆーたんさい」と迫られても、「それはだめ」ときっぱり断っていました。
ところが、「京都私設情報局」版では、「ここだけの話にしてくれる?」と前置きののち、
「かくかくしかじかなわけ」と彼らに真実を話してしまっています。
どちらの稿でも物語の大筋は変わらず、仲間達が麻衣のことを
思いやっているのが伝わりますが、「中庭同盟」版には加筆が入った分だけ、
より小野さんが考えていたと推測される「そのキャラらしさ」が前に出てきた印象です。

「京都私設情報局」「中庭同盟」でしか読めない「悪霊シリーズ」短編がある、
という事実にこの本の価値を見出していらっしゃるファンの方も多いでしょう。
しかし、「十二国記」短編も、文庫版に収録されているとはいえ、
「京都私設情報局」「中庭同盟」、そして講談社ティーンズハート版、
講談社文庫版とその加筆修正の過程を追っていくことができるのは、
小野不由美さんのファンにとってなかなか至福の時なのでは。
恐れ多くも自分が担当編集になって、ラフから完成原稿までを見守ってるような
気分にもなれそうです。

さきほど説明した修正箇所は、まだ全体の一部にすぎません。
ぜひじっくり見比べて、味わいの違いを堪能していただきたいと思います。

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