【商品番号】9201 【商品名】煩悶記 【製作者】藤村操 【メーカー】也奈義書房 【発行年】1907(M40)06.01 【状態詳細】自家製秩入り、本体:ヤケ、シミ、背:一部欠損、背にタイトルと作家名書込み、巻末 見返し、3ページ書込み、ホチキスさび、表紙:少ヤブレ、裏表紙:少ヤブレ、少欠損 【最低落札価格】500,000円
【コメント】 明治36年5月22日、栃木県日光の華厳滝にて、辞世の句「巌頭之感」を残し投身自殺を図ったことで、当時のインテリ中心に哲学的な波紋を巻き起こした学生、藤村操。その彼が実は生きていて社会批判を展開して書いたのが本書とされる。いわば偽書で当時すぐに発禁となり、ハードな古書コレクターの間でも幻の一冊とされていたもの。昭和55年に大阪の浪速書林の目録に出品され、谷沢永一氏が落札したことが知られている。その他現存するものは数冊とされ、その一冊が本書。巻末見返しには当時の所有者の学生の書き込みあり。「世ノ机ニ於ける否社会ニ於ける最大慰安ハ此ノ一書ノミ/此の一書措いて外ニ何ノ慰安ヲ得ルヤ能ワズ……」と熱烈に讃美する文章。京都の18歳の学生ということだが、彼はどのような人生をその後歩んだのだろうか
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