【商品番号】6101 【商品名】別世界 【製作者】楳図かずお 【メーカー】トモブック社 【発行年】1955(S30)09.05 【サイズ】B6上製 【ページ数】128P 【備考】見返しサイン 【状態】美 【状態詳細】カバー小イタミ (小欠け) 、本文小しみ破れ 【最低落札価格】1,200,000円
【コメント】 もう一つのロストワールド 楳図かずお「別世界」
楳図かずおの、プロデビュー2作目。楳図(ウメズ/ウメヅ)名義での初単行本、トモブック社「別世界」(昭和30年9月発行)。楳図のプロデビュー作といえば14歳で製作した習作をその後、同トモブック社から一冊の単行本として改めて発行した「森の兄妹」(昭和30年6月発行。楳図がプロデビュー以前に参加し活動していた漫画家・志望者の同人集団「改漫クラブ」を介して親交があり、文通等を行なっていたという水谷武子とのリレー合作)である。デビュー作としての歴史的価値、習作がそのまま商業出版として通用したという天才性の状況証拠的価値、その内容。「森の兄妹」の価値は不動の代物である。だがしかし。ファンにとっては初の「楳図」単行本という存在は、また等しく、同等以上に価値ある所であろう。方や寓話「ヘンゼルとグレーテル」の漫画化、方や壮大なスケールの叙事詩的SF作品という対比も面白い所ではなかろうか。「森の兄妹」に、それに留まることなく新たな世界を築き開いた「別世界」。価値ある一冊。(現状で楳図長編漫画の最後発にして集大成的作品が「14歳」、14歳で死ぬ世界が森を抜け出し「別世界」を見出すお話。デビュー作(14歳)「森の兄妹」、新世界の「別世界」、そして「14歳」へ…深い!?)。 今回ご紹介する「別世界」、作品的位置づけも然ることながら特筆すべきはその良なるコンディション。非貸本で在る事は勿論の事、カバーがしっかりとのこった貴重な個体。この状態で現存、市場に出る事は稀。お見逃し無く。
楳図かずおのデビュー当時のタッチの特徴は「光と影」「強調された輪郭線」に集約されます。「別世界」の持つ世界観は確かに一大文明抒情詩ともいえるものですが、それを「森の兄妹」で見せたファンタジーの世界観をそのまま引き継ぎつつも、楳図独自の長編ファンタジーとして昇華するために「光と影」と「強調された輪郭線」を執拗なまでに多用しています。やがてファンタジーとしての「強調された輪郭線」は時代と共に影を薄めていきますが、「光と影」は単なる絵の効果としてだけではなく、作品の持つモチーフそのものとして、人間の負の部分「恐怖」という陰に変換され、楳図作品の土台になっていくのです。 当時の楳図少年は、人間の営みと文明の崩壊というサイクルが地球といいますか、この世界の普遍的な有り様として直観していたのでしょう。ただ通常はそれを作品とするまでには年月を要しますが、彼は時を待たずに見事に一冊の単行本に仕上げています。その内容についてはすでに多くの復刻本も書評もあり熟知しておられる方も多いかと思いますが、本物のこの本が持つオリジナルのその波動は、当時の紙質と印刷インク、手づくりに近い製本がもたらすものだけではなく、表紙や見開きも含めてこの本のすべてが奏でる一つの音楽のようなものなのです
結局この「別世界」という本の価値はそれを持つ者が決めるのかも知れません
価値を知る者がその価値を手に入れるのです それがコレクション界の厳然たる法則でもあるのです
本当に綺麗なカバーで光沢もしっかり残っています(画像5~6) どの角度から見ても美本(画像7~8)
非貸本、綺麗なカバー付、この良コンディションでの現存は本当に希少(画像1) 天(状態良好)(画像2) 小口 (状態良好)(画像2) 地(薄くシミが認められますが本文に目立つイタミは無く背もしっかりしています)(画像2) カバー背上下部に小イタミあり(画像4) カバー背中央部に小破れ跡あり(画像4)
本体の表紙回りも目立つイタミは無く良コンディションが保たれています(画像3) 当時の紙質、インク、色彩、製本、すべてが手作り感に満ちたオリジナルの波動を感じて下さい(画像9~21)
6101「別世界」
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