【商品番号】6021 【商品名】戦場の誓い 【製作者】水木しげる 【メーカー】兎月書房 【発行年】1958(S33)03.20 【サイズ】B6上製 【ページ数】128P 【備考】見返しサイン入り 【状態】美 【状態詳細】糸綴じなし、カバー小イタミ(小ヤケ・小スレ)、本文シミ小欠け 【最低落札価格】450,000円
【コメント】 漫画全集16 発行は昭和33年3月20日、兎月書房より。水木の単行本デビュー作であり、本タイトルの約1カ月前に同じく兎月書房より発行された「ロケットマン」に次ぐ貸本単行本2作目(「ロケットマン」以前に発行されている宮健児との共著である同兎月「赤電話」を含めると3作目)にして初の戦記作品。密林しげる南洋諸島の上空を舞台に「ラバウルの虎」荒木兵長の駆るゼロ戦と、機首に奇怪な眼口の意匠が施された米軍新鋭機「黄金バルス」の戦いを主軸に、敵味方の立場を越えた友情や家族愛、理不尽な命令への反発とそれでも任務を遂行しなければならない現実等、様々な要素が盛り込まれた物語が描かれます。舞台や時代設定等は現実に在った戦地や時期をベースにしていますが登場する人物等は架空の存在。その中でも特に主人公のライバルとなる「黄金バルス」は異彩を放っており、その眼と口があるデザインが為に「黄金バルス」に吹き出しと台詞が付されると、機中の人が喋っているという描写であるという事は分かっていても、どうしても「黄金バルス」自体が喋っている様に見え、飛行機同士の空中戦が怪獣や妖怪めいたモノとの戦いに見えてきます。この「戦争」という現実のテーマを扱いながらも、どこか活劇的な、娯楽性みたいなものを入れ込んでくるのが初期の水木戦記の特徴で、後期の「作戦シリーズ」のような実録路線とは趣を異なものとする所となっています(久保)
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