【商品番号】6001 【商品名】復讐のせむし男 【製作者】千葉徹弥 【メーカー】日昭館書店 【サイズ】B6上製 【ページ数】128P 【備考】(奥付票欠) 【状態】並 【状態詳細】糸綴じ跡、カバー貼付イタミ(破れ・小欠け・テープ跡)、小口書店印、見返しイタミ(一部欠損補修)、本文しみ破れ小欠け。扉1/3カラーコピー補修 【最低落札価格】450,000円
【コメント】 貸本印(あさひ文庫-平沼)、おもしろ漫画17
千葉徹弥十六歳の春、「児童漫画家募集」という新聞の求人広告を頼りに訪ねたのが、神保町にあった貸本専門の「日昭館書店」。社長である石橋国松氏から漫画のイロハを教わり、本人は漫画家になるためのテストのつもりで描き続けた原稿が一冊の本に、それが記念すべきデビュー単行本「復讐のせむし男」(1956年6月10日発行)になります。 物語は、冤罪で殺人犯になってしまった影山が、友人だった二人に復讐するために脱獄、それを少年探偵の山手弘と相棒のアバタンが阻止していく探偵スリラー。アイデアは、千葉徹弥が夢中になって読んだ江戸川乱歩の「少年探偵団」や「ノートルダムのせむし男」などを参考にして描かれています。この作品ではまだ、ちばてつやの持ち味は十分に発揮されてはいないものの(そこが良いのですが)、話の構成は十七歳とは思えないほどの出来映えで、少年探偵と相棒の軽妙なやり取りや、最終的に復讐よりも友情を選ぶシーンは、ちばてつや節を感じさせます。ちなみにちばてつや作品で探偵ものは、初期に描かれた三作品(復讐のせむし男・霧の中の魔島・魔法人形)のみ。日昭館は、「復讐のせむし男」を発行した数ヵ月後に倒産してしまいますが、「ちばてつや」のデビューに携わった功績は計り知れません。 状態は貸本ですが、カバーはヤケやすい配色のなか色もしっかりと残っていて大きなイタミも見受けられません。カバーがあるだけでも凄いことです。本文もページまわりに少し破れはあるものの読むのに支障をきたす程ではなく、巻頭カラー扉絵の1/3欠損も丁寧に補修されています。コレクターにとって本のコンディションは非常に重要かと思われますが、「復讐のせむし男」に関しては在るだけで奇跡とも言えるタイトルです。 15年前のまんだらけZENBU21号以来となる2冊目の出品で、当時確認できた現存数は僅か4冊のみ、記念すべき5冊目の発見です! 市場に出ないのは言うまでもなく、今後この本を紹介できる日が来るのか分かりません。稀少価値もさることながら、最も入手困難なデビュー単行本として君臨し続ける幻のタイトル。紙の質感や匂いなど、オリジナルでしか味わう事の出来ない全てがこの本に内包しています
z85ちばてつや
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